なんちょうちゃんと!~0歳編~①
無事に出産して、5日後。
両親が私を丈夫に産んでくれたおかげで、術後とは思えぬほど回復力が早い私。
産まれたてのひいこに母乳をあげる以外はほぼ寝たきり。天国のような日々を過ごしていました。
この日、ひいこは新生児聴覚検査(新生児スクリーニング検査)へ。
たいくんの時にはすぐ終わった検査だったので、特に気にも留めていませんでした。
しかし、なかなか戻ってきません。
一筋の不安が私を襲います。
いやいや、私たちの子に限ってそんなことはない。
だって、私たち二人とも聞こえはいいし、親戚にも難聴の人なんて一人もいない。
しかし、その不安は的中します。
診察室に呼ばれた私。
「聴覚検査の結果、左耳がリファーでした」
頭を鈍器でガツンと殴ったような感覚。
目の前が、ぐらり、と揺らぎます。
どうして、そんなことに。
「片耳聴こえなくても、片耳聴こえているから言葉とかに遅れはそんなにない。どうか気を落とさないで」
そのようなことを先生からは言われたけれど、現実を受け止めきれない私。
すぐさま、病室に帰り、とーちゃんへ電話。
自ら口にすると、その現実がどしん、と私を覆いかぶさって、涙がぽろぽろとあふれ出す。
どうしよう、どうしよう、なんで。
葉酸サプリだって飲んでいた。食事にも気を付けていた。たいくんの時の数十倍、生活には気を付けていたのに。
とーちゃんからも、片耳は聴こえている、それだけでもよかったと思おう、と励まされました。
産婦人科から紹介された耳鼻科には、退院して数日後に向かいました。
そこで、さらに追い打ちをかける結果になるのでした。